CGからフィギュア「テスト造形/工場見学!」 vol.08

ー工場見学ー

前回書き出したSTLデータを工場にトス。
造形品の出来上がりを見に行きました。



ーテスト造形詳細ー

今回造形に使用した造形機は、3D Systems社の光造形機「SLA7000」です。
造形材料はSL7810というスタンダードな樹脂を選択。
色は乳白色でABS樹脂に近い特性を持っています。

積層ピッチは、インターカルチャーの設定と同様に0.15mmで造形しました。

今回は、データの解像度と積層方向の違いで、どの程度
造形結果が変わってくるのか調べるために、

①リダクション率10%(解像度:高)と5%(解像度:低)の二種類を積層方向縦で造形した場合
②リダクション率10%(解像度:高)のデータを、積層方向縦(立てて造形)と横(寝かせて造形)


で造形した場合の検証を行いました。

ー造形品出来上がりー

工場に行くと造形はすでに完了済みで、造形品が樹脂の中に浸かっている状態でした。
造形品を樹脂から引き上げる様子を見せてもらいました!


「プラットフォーム」と呼ばれる、造形品を保持するプレートが徐々に上昇し
造形品が見えてきました。












これで完全に引き上げ完了です。
引き上げの様子を初めて生で見たので、ちょっとテンションが上がりました・・・
(当時のテンションが蘇ったため、小刻みに写真を載せてしまいました。)

写真を見ていただければ分かりますが、造形品には「サポート」と呼ばれる
支持体が付いています。

光造形では、液体の樹脂の中で、材料を光で固めて積層していくので
下から積層していく時に、宙(液中)に浮いた形状の下には
形状が落ちてこないようにサポートが付いてしまいます。

SLA7000では、サポートも造形品本体と同じ材料で作成されます。
サポートはその後、ナイフやニッパーなどで綺麗に取り除きます。

ー結果ー

それでは、テスト造形の結果を・・・

まず

①リダクション率10%(解像度:高)と5%(解像度:低)の二種類を積層方向縦で造形

の結果ですが、違いはほぼ無い(見た目では分からない)状態でした。
今回は造形サイズを縦で200mmとしましたが、
解像度の低い方のデータ(17万頂点/16.5MB)でも十分だったようです。

三次元立体プリントの場合、二次元のプリントの解像度(dpi)に当たる単位が
無いので、適正な解像度がどのくらいなのかについての言及が難しいです。

立体の場合、表面の曲率によって必要となる解像度が変わってくるので、
内容は二次元の場合より大分複雑になってしまいますし・・・

その点、ZBrushのDecimationMasterでリダクションしたデータであれば、
形状の複雑さに合わせていい感じにポリゴンの削減が出来るので、
かなりリダクション率を上げても、良好な結果を得られるようです。

次に、
②リダクション率10%(解像度:高)のデータを、積層方向縦(立てて造形)と横(寝かせて造形)
の結果ですが、



写真を見ていただくと一目瞭然ですが、結果が劇的に違います。
(写真のモデルはサーフェイサーを吹いた状態)

光造形では、縦方向の高さが高くなるほど造形時間が増えるので
造形価格が上がりますが、この結果を見ると、寝かせて造形だと
積層段差が大きすぎて形状の再現性が著しく低下してしまい、使えそうにありません。

この結果、この程度の大きさのフィギュアを造形する場合は
縦方向に立てて積層していく必要があると思いました。

ちなみに、
今回の高さ200mmのフィギュアモデルを、インターカルチャーの
オンライン見積りで見積もってみると・・・

↓立てて造形(クリックで拡大)
↓寝かせて造形(クリックで拡大)

立てて造形だと21,059円
寝かせて造形だと15,232円という見積り金額となりました・・・

今回は、高さ200mmで造形してみましたが、大きさ的に
思ったよりインパクトが小さかったので、
次は1.5倍の高さ、300mmで造形してみることにします。

しかし、高さを300mmにすると、造形できる高さ寸法の上限を超えてしまいます・・・

そこで、次回はデータをいくつかの部品に分割してみたいと思います。

データを分割して造形すれば、高さ寸法が小さくなるので

造形金額も低めに抑えることができるんですよっ!!

CGからフィギュア「データの分割」 vol.09 へ

CGからフィギュア「STLデータの書き出し」 vol.07 を読む

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