デジタル・ファブリケーション講義の作品紹介

By in イベントレポート on 2010年12月10日

7月末の前期授業で3次元プリントによる模型製作を行った京都精華大学の学生の方から、
作品の完成資料をいただきました。実践的デジタル・ファブリケーションの授業内容をご紹介します。



2010年度の前期に行われた本講義では、まず自分の好きなものを写真に撮るところから始まりました。
講師の田口先生からいただいた、講義の構想コメントです。

 

学生たちにとってMAYAやRHINOは初めて触れるソフトでした。
モデリングを始めるに際し、まず各々、自然界の生体で興味のあるものの写真を撮らせ、どうして魅力的なのかを考えさせました。

 

実際3Dにする前に2Dソフトでトレースを行ったり、成長過程を分析させ
その生体の持つキャラクターを分析し理解を深めます。

そこから学生にペアを組ませることでお互いのジオメトリーをMAYAの中で融合させ
一つの形態(モニュメント)を作り出しています。

 

上記のプロセスで作成した有機的なジオメトリーからファブリケートする方法を
様々な手法を使い学んで行きます。

(ステップの図)



CGソフトのMaya、手作り模型、ライノセラス、3次元プリントと
デジタルとリアルの世界を自在に行き来しながら作品を完成させます。

 

出来上がった作品はモニュメントのようでもあり、従来の建築のイメージを一新するものとなりました。
ここに1チームの作品をご紹介します。

【コンセプト】
ishimeji は海底に沈められた遊具です。 ishimeji は、しめじの、やわらかく、群生する特性と、
石のごつごつと した硬質さをところどころにちりばめた構成になっています。

人は海に潜りishimeji を見つけここで休んだり、遊んだり、水の流れから身を守 ったりします。
また、魚の住処となり、流れる水の中で様々な居場所に なることをその役割としています。



 

 

しめじと石、建築とも関係なければ その2つが結びつくこともなさそうです。
そんな2つの要素から、海底に沈められた遊具が出来ました。



デジタルで作るからこそ得られたアイデアを 3次元プリンターが具現化しました。
石としめじ、CGソフトとモデリングソフトと言った組み合わせの面白さ、
学生の皆さんの無限のイマジネーションに驚かされました。

田口先生のコメントです。
デジタルの普及に伴い私たちは様々な所で効率化された生活を送っています。
また機械工作の技術も様々な発展を遂げています。

 

CNCmill、レーザーカット、3Dプリントなど、今まで有機的な形態の現実化が難しかった物が、
上記の制作機械により表現の幅が大きく広がってきています。
アナログという作業を通して感じるものを大切にしながら、
上手くデジタルツールを使いこなしていってほしいと思っています。
京都精華大学建築学科様では南カリフォルニア建築大学(SCI-arc)との
交換留学など、デジタル・ファブリケーション教育を進めています。

Twitterアカウント @seikaarchitect でも最新情報を発信しています。

> http://www.kyoto-seika.ac.jp/architecture/
http://twitter.com/seikaarchitect

田口 彰先生 経歴

1979.10 : 埼玉県浦和区生まれ
1999.4~2003.3 : 京都精華大学 芸術学部デザイン科建築専攻(学士)
2004.9~2006.9 : 南カリフォルニア建築大学SCI-arc(修士)
2007.4~ : 田口建設一級建築士事務所(TAGKEN)
2010.4~: 京都精華大学デザイン学部建築学科非常勤講師

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