九州をぐるりと周遊する豪華列車、
クルーズトレイン「ななつ星in九州」。
装飾には有田焼などの職人技が贅沢に使用されており、
高級ホテルさながらの車両内外の風景にため息を漏らした方も多いことでしょう。
さて、そんな「ななつ星」製作にあたり、
実は私たちも少しだけお手伝いをさせていただきました。
あの豪華列車のどこに3Dプリント技術が使われているのでしょうか?
答えは、ニュースでも度々アップで映っていた、このエンブレムです。
とはいえ、エンブレムそのものを3Dプリントしたわけではありません。
金属のエンブレムを鋳造するためのマスターを光造形で製作したのです。
それは、1本の電話から始まりました。さかのぼること今からちょうど1年前。
光造形で作ってもらいたいものがある、と
今回の依頼主、株式会社鎚絵の方からご連絡をいただきました。
「光造形といえば御社かなと思って。」
嬉しいお言葉に、さっそく打ち合わせ。
今回、3Dデータは用意できないということで、
エンブレムのデザインのaiデータと、手書きの仕様書をバサバサッといただきました。
仕様書に書かれていたのは、1枚の平面デザインへ命を吹き込む
立体化における指示の数々。
3Dデータ作成のためには、必要な情報さえ書かれていれば、
整った図面がなくても全く問題ありません。
指示書の情報を整理し、SOLIZEの誇るモデリング部隊が
せっせと3D化していきます。
矛盾する箇所が出てきた場合は、その都度お客様に確認し整合を取ることも忘れません。
何度かのデータ確認、デザイン変更を経て、ついにデータが完成!!!
次はいよいよ3Dプリントです。
鋳造マスターということで、光造形で3Dプリントし、表面の仕上げを実施しました。
周りの文字などは分けて造形。中央の星も分割して造形し、後から接着。
極力安く綺麗に出来る最適な造形方法をご提案するようにしています。
造形直後の写真はないのですが、表面仕上げをしてサーフェサーを吹いたのがこちら。
綺麗に仕上げているので、光造形独特の段差はどこにも見られません。
鋳造の工程は鎚絵さんの方でご対応いただきましたので、
続きは鎚絵さんの製作レポートをご覧下さい。
検証ノートの事情も分かります。
そしてついに完成したエンブレム!感慨深いです。
沢山の工程の中では、私たちの仕事なんて本当に一部なのですが、
ニュースや「ななつ星」の特集番組でこのエンブレムを見るたびに
図々しくもちょっと誇らしい気持ちになります。
世の中のものが存在するまでの過程に携われるというのは
この世界で仕事をすることの醍醐味ですよね。
SOLIZEオンライン3Dプリントの運営会社、SOLIZEでは、3Dプリントだけではなく、
20年以上の試作ビジネスで培った様々なノウハウを駆使し、
最適な後処理もご提案いたします。
何か作りたいものがある方、どうぞお気軽にご相談下さい。
お問い合わせはこちらから。
「ななつ星in九州」と、SOLIZEオンライン3Dプリントの3Dプリント技術について
ニュース