フリーソフトでモデリング〜 コクリエイト編 Vol.3 (造形準備)

By in コクリエイト(PTC Creo) on 2011年1月17日

※2013年現在「CoCreate」から「PTC Creo」に名称が変更になっています。



こんにちは、モデ子です。

今回は造形準備編です。

前回はケーキのモデリングを行い、

外観は完成、というところまで進みました。

見事完成かと思われたケーキのデータですが、
モデ夫先生曰く、まだこのままでは造形にかけられないとのこと。。。

一体どのような点が造形に適していないのか、モデ夫先生に教えてもらいつつ、
引き続きモデリングをやって行こうと思います。

いくつかチェックすべきポイントが出てくるので、皆さんも
造形用のデータを作成する際には気をつけてみて下さい。

それでは今回もモデ夫先生、宜しくお願い致します!

みなさん、こんにちは。モデ夫です。
今回モデ子と一緒に学んで頂きたいテーマは…

「造形に適したデータとは」

です。

ちなみに。

モデ子のケーキも、このままでは絶対に造形出来ないというわけではありません。

でも、より綺麗に作るために、一工夫のモデリングを加える事をお勧めします。

今回のモデ子作成のケーキの場合は、

「肉抜き」「中空形状」「エラーチェック」

がポイントになります。

「肉抜き」についての詳細はこちら
「中空形状」についての詳細はこちら
「エラーチェック」についての詳細はこちら

Ⅰ、肉抜き

INTER-CULTUREでは、
光造形と粉末造形の2種類を選べますが、どちらの方式を選んでも、

モデ子のケーキを今のままで造形した場合、粘土をこねて作ったもののように、
造形品の中身は詰まった状態で造形されます。

これは一件問題がないように思えますが、樹脂の収縮による変形が
起こりやすくなったり、造形品自体が重くなったりする原因となります。

変形!?それは困りますね。 ど…どうすればいいんでしょう。

ここでポイントとなるのは「肉抜き」というモデリングです。
造形品に必要な外形だけを残して、中身を空洞にしてしまうんです。

難しそうに聞こえますが、実はこれまでやってきたことの応用で対応が可能なんです。

3D編集の「差」という機能は覚えていますね?
今回の場合この機能を使えば肉抜きは簡単に出来るんです。

「差」といえば、ケーキの外側のクリームを作る時に使った
大きな形状から小さな形状を引く、あれですよね。

そうか!今回も作りたい空洞分の塊を作成して、
今のケーキから引き算すればいいんですね!

正解です。早速作ってみましょう。

空洞部分、つまり塊から引きたい分の形状のモデリングですが、
一からスケッチをして作ってもいいのですが、
既にあるパーツの”スポンジ(下)”を複写して、変形させて作れば簡単です。
”スポンジ(下)”は、下の画像のピンクに色づけしたパーツです。

でも先生、内側に空洞を作るといっても、どの位まわりを薄くすればいいんでしょうか。
あまり薄くしすぎると壊れたりしませんか?

たしかに薄くするとその分強度は落ちますから、注意しなければなりません。
形状や、薄くする箇所、用途にもよりますが、今回の場合は
強く握ったりすることもないと思うので1mm以上あれば良いでしょう。

・ケーキの側面 1.5mm
・外側のクリーム側 2mm
・スポンジの上側 2mm
・スポンジの下側  2mm


今回は周りがこれだけ残るように、肉抜き用の形状を作っていきます。

まず、先ほどの”スポンジ(下)”を複写して作ったパーツの名称を、
“肉抜き”等わかりやすいものに変更します。



“肉抜き”のパーツだけを表示させ、大きさを上記の値にあわせて
編集していきます。
編集の方法は、3D編集機能の「オフセット」を使うと簡単に
大きさを変更できます。



赤い部分が”肉抜き”のパーツです。
外側の形状は線のみで表示してあります。
この”肉抜き”パーツをケーキ本体から引けば、赤い部分が空洞になるというわけです。

Ⅱ、中空形状

これを「差」で引き算すれば肉抜きは完璧!?

そうではないんです。

たしかにこれで肉抜き自体はできましたが、
このまま造形してしまうと、空洞部分に樹脂が残ってしまいます。

このような形状を『中空』といいます。
積層造形の性質上、樹脂が逃げる穴をつくってあげる必要があります。

今回のケーキの場合はケーキの下側は見えませんから、
そこに穴を空けてしまいましょう。

“肉抜き”の下側に樹脂の逃げる部分を追加モデリングして、
一緒に「差」で引いてしまいましょう。

穴を空けるって。。。どのくらいの穴がいいんでしょうか?
小さい方が目立たなくて良いですか??

穴の大きさは、形状に影響のない範囲で大きめの方が、
樹脂が抜けやすくて良いですね。

“肉抜き”の底面に新しい面を作成し、
そこに円柱形状を作成していきます。

樹脂が抜ければ良いので円柱形状である必要はありませんが、
今回は円柱形状で作成しました。

作成手順は、2D作成機能の「円」を使って円をスケッチし、
マシニング機能の「押し出し」でケーキ本体からはみ出すように押し出した後、
3D編集機能「和」で”肉抜き”と一体の形状にして出来上がりです。



そして、3D編集機能の「差」を使ってケーキ本体から”肉抜き”を引くと、このようになります。



見事にぽっかり穴が空きました!
こうすれば樹脂が中に残ってしまうことはありませんね!!
内側も肉抜きされて、これで変形することもなく出来そうです。

Ⅲ、エラーチェック

次はエラーのチェックです。

特にⅡで紹介した中空形状のエラーは
なかなか気がつくことが出来ないので気をつけましょう。

使用しているCoCreateには、そんな中空形状もチェック出来る
便利なチェック機能がついているんですよ!
3D編集機能の「パーツチェック」を使えば、エラーがないかチェックする事が出来ます。
これを行なえばエラーがある場合、どこにどのようなエラーがあるのか教えてくれます。

また、他のフリーソフトで作ったSTLデータの場合も
MiniMagicsと言うソフトでエラーチェックができますので、
毎回きちんとデータが出来ているか確認しましょう。

エラーチェックが終わったらSTL形式で保管して下さい。

よーし保管。保管。ん?

パーツが沢山あるんですが、さっき作った”肉抜き”とかも一緒に
STL化して保管するんですか?

おっと!!

ここで保管するのは造形したいデータだけです。
別のデータも保管してしまうと、いらない形状まで造形されてしまいます。

なるほどー。

これでやっと造形用のケーキのデータが出来ましたね。
次回はINTER-CULTUREのサイトからアップして、いよいよ造形編です!!

みなさんも私と一緒に作ったデータをアップロードしてみてくださいね♪

☆モデ子☆

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