SOLIZEオンライン3Dプリント お役立ち情報

SOLIZEオンライン3Dプリントのサービスや3Dプリントにまつわる便利な情報をお届けします!

  1. お役立ち情報TOP
  2. CGからフィギュア「STLデータの書き出し」 vol.07

CGからフィギュア「STLデータの書き出し」 vol.07

テクニック

CGからフィギュア

ーSTLデータの書き出しー

それでは、完成したモデルを立体造形用のデータに書き出します。
ラピッドプロトタイピングで立体造形するには
モデルをSTLデータに変換する必要があります。


ZBrushでこの作業をする際には、「DecimationMaster」と「3DPrinting
Expoter」というプラグインの機能(現行バージョンでは標準搭載)を使用します。

ZBrushで制作したモデルは、非常に高密度な(解像度が非常に高い)
ポリゴンデータになっています。

そのため、そのままの状態ではデータ量が非常に大きくなってしまい、
データの受け渡しや工場での後工程の作業にも支障をきたします。

そして、何よりも立体造形機の出力精度を大幅に超えているので、
造形品の出力結果が良くなる訳でもありません。

そこで、まずポリゴンをリダクションする(密度を下げる)必要があります。

ZBrushの「DecimationMaster」を使うと、見た目のディティールを
保ったままで、いい感じにポリゴンのリダクションが出来ます。

また、ZBrushでモデリングしている時には、モデルの寸法を
意識しないで作っていましたが、実際に立体造形するとなると、
データの寸法をきちんと決めてデータを出力する必要があります。

「3DPrintingExpoter」を使えば、モデルの寸法を指定して
STLデータを出力することが出来ます。

それでは、簡単に実際の作業手順を説明します。

ー「DecimationMaster」の使い方ー

今回の完成データの情報をみてみると・・・



総頂点数が約340万もあります。

これではデータ量が大き過ぎです。

ZBrush上ではまだ作業できますが、他のソフトに読み込んで
作業しようとすると、まず固まります。

で、「DecimationMaster」の登場です。

ZPluginパレットのDecimationMasterサブパレットを開きます。




手順1
オプションの設定をします。(上図①)


手順2
Preprocessボタンを押して、リダクションの準備
(モデルのスキャンとキャッシング)を実行します。

(上図②)モデルに複数のサブパーツがあって、現在アクティブな状態の
サブツールだけをリダクションしたい場合は[Preprocess current]ボタン、
モデルが複数のサブツールで構成されていて、全てのサブツールに
リダクションを施したい場合は[Preprocess all]ボタンを押します。

手順3
パーセントのスライドを調整してリダクションの割合を決定し、
アクティブなサブツールのみに適用する場合は[Decimate Current]ボタン、
全てのサブツールに適用する場合は[Decimate all]ボタンを押して
リダクションを実行します。(上図③)

今回は検証用として、元データの10パーセントまでリダクションしたものと、
5パーセントまでリダクションしたものを用意しました。

↓元データ:340万頂点


↓10%まで削減したデータ:34万頂点


↓5%まで削減したデータ:17万頂点


続いて、リダクションしたデータを「3DPrintingExpoter」を使ってSTLに書き出します。

ー「3D PrintingExpoter」の使い方ー

ZPluginパレットの3DPrintingExpoterサブパレットを開きます。




手順1
全てのサブツールを、一つのデータに書き出す場合は
All SubToolsボタンを押します。(上図①)


手順2
Update Size Rationsボタンを押します。(上図②)
すると現在のモデルのスケール情報(幅・高さ・奥行き寸法)が計算されます。

手順3
単位系(インチor ミリメートル)を選択します。
今回は単位を"mm"に設定し、高さを200mmに設定しました。(上図③)

手順4
ファイルフォーマットを指定してデータを書き出します。
今回はSTL Binaryで書き出します。STL Asciiで書き出すと、ファイルを
テキストエディターで編集することが出来ますが、データ量が大きくなります。

STL Binaryだとテキストエディターでの編集は出来ませんが、データ量が
小さくなりますので、立体造形する際に最も推奨されるデータ形式です。

ということで、上記の手順で高さ200mm、10%と5%の頂点数の2つのデータを
STLで書き出しました。それぞれのデータ容量は、


10%データ・・・約33MB
5%データ・・・約16.5MB


になりました。

ーテスト造形ー

今回書き出した解像度の違う2種類のデータで、


どの程度出力結果が異なるのか?
同じデータで積層方向を変えると、どんな結果になるのか?

試しにテスト造形してみることになりました。

結果は、vol.08で・・・

CGからフィギュア「ZBrushでポーズを付ける」 vol.06 を読む

このお役立ち情報のタグ

前のページに戻る

お役立ち情報をさがす!

電話でご相談は
こちらをタップ

お問い合わせ
よくある質問