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3Dデータ作成のコツ〜造形方向編

3Dプリント

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今回は「造形データに問題はないけど、3Dプリントする際に問題になっちゃう」
かもしれないポイント、いわゆる出力ノウハウってやつですね。

これについて解説していきます。

このあたりの知識は、実際に出力して、失敗して初めてわかる事も
多いかと思いますので、事前に知っているのと知らないのでは、
出来上がりに大きな違いが出ますよ!

どうせ出力するなら、やっぱり出来るだけ綺麗な状態で出力したいですよね。
実際にお金払って痛い目見る前に、これから説明する内容を覚えて実践するとお得ですよ。

3Dプリントでは、同じデータなのに造形品の品質に違いが出てしまう事があります。
その原因は、「造形方向」の違いです。

と言われても、じゃあなぜ造形方向が造形品の品質に影響するのか?
恐らく造形の仕組みをちゃんと理解しないと分かり難いかもしれません。

3Dプリントは別名「積層造形」と呼ばれることもあります。
この言葉からも分かる通り、3Dプリンターの“特徴”は縦方向に積層させる事です。

実は、大雑把に言ってしまえば、平面部分の品質は通常の2次元プリンター
(って言うか、普通の家庭用プリンターですね)と原理的に大きく変わる事はありません。
(もちろん、造形機の種類にもよりますけど)違いが出るのはZ方向の積層部分です。

ここで図1を見てみてください。

図1



こうやって見ると分かるように、Z方向と言うのは、積層のピッチによって
ある程度間引かれてしまう事が避けられません。

判りやすく例えると「平面方向はラインデータ、Z方向はドットデータ」みたいな感じです
(判り難いか・・・)

もちろん原理的には、積層ピッチをドンドン小さくしていけば、
最終的には造形方向の違いによる品質の違いは無なって行きますが、
コストや造形時間の事を考えると、一概に積層ピッチを細かくすれば良いとも限らないんですね。
(あまり金額が高くなるとそもそも、個人では全く手の届かない物になってしまいます)

という訳で、
「実際に造形をする場合は、Z方向は形状が荒くプリントされる」

この事を、ひとつ“基本”として覚えておきましょう。



今あえて“基本”と強調したのは、単純な立方体であれば、
今言ったことはその通りなのですが、曲面の多いデータですと
事情はちょっと変わってきちゃうからなんです。

どういう事でしょうか?
下の絵を見てください。



卵みたいな全体が曲面で出来ている形状だと、そもそも平面がありませんね。
と言うことは、すべての部分に積層が出来てしまうと言うことです。

ここで注意しなければいけないのは、ゆるいR(アール)を寝かせた方向の再現に弱いと言うことです。

下図は、先ほどの卵形状の先端部のアップです。



今言った事がどういう事か理解してもらえると思います。
曲面形状の始まりと終りの部分では、どうしても少ない積層で
形状を表現する事になり、その分荒くなってしまうんですね。




そしてこれは、実際に造形方向を替えて造形したフィギアの写真です。
おでこや、胸の辺りに注目すると造形方向の違いが
積層にどう現れてくるのかがハッキリとわかりますね。

ちなみに向かって左側のフィギアは真っ直ぐに立てて造形、
向かって右は仰向けに寝かせて造形したものです。

そう言った事を踏まえて、曲面の多いデータでは
一番荒くなる部分を、「造形する形状の中で一番目立たないところ、
あとで修正しやすい所に持ってくる」ような造形方向決めがポイントになってきます。

ほぼ立方体の場合は上面の平らになる部分に
複雑な形状を持ってくると良いでしょう。
(製品品質的にも平らな天面が一番きれいな状態です)

と言う辺りで、今回は終了。
次回は、「微細な形状や尖った形状を、どうすれば良い品質で造形できるか」についてです。

(中村)

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